ガラス張りのピカピカの校舎が秋の色をまとう11月。
大谷大学文学部社会学科の赤澤清孝先生のゼミにて、ゲスト講義をさせて頂いた。
赤澤ゼミでは、学生さんたちが地域の魅力をインタビュー取材し、地域情報サイト「キタキタ!」・フリーペーパー「キタキタ!」・ラジオトーク番組「大谷大学ハッピーアワー」を通して発信している。
まちに溶け込んで活動しているゼミだ。
今回の授業では、インタビューの仕方と記事作成について知見をシェアさせて頂いた。
■まち愛からまち愛へ
今回のお仕事は、京都信用金庫さんと株式会社フラット・エージェンシーさん主催の「100人ダイアローグin西陣」に参加したことがきっかけ。
私はこのイベントで、まちを愛する人たちと出会い、あたたかいコミュニティを感じていた。
交流タイムに赤澤先生とじっくりとお話をさせて頂いたことで、今回のゲスト講師をさせて頂く流れになった。
まちを愛する先輩方に魅了されたイベントから、まちの魅力を発信するゼミでの授業へ。
まち愛の連鎖が起きていることが、なんともありがたくて嬉しい。
■人を旅するインタビュー
授業のタイトルは「人を旅するインタビュー 〜魅力を伝えるって、どういうこと?」。
インタビューというのは、相手の魅力にたくさん出会える。
旅のように楽しい。
同じ場所を旅しても、違う人が行けば見るものは違う。
インタビューも同じ。独自の視点で相手と対話し、相手の魅力を見つけて言葉にする。
インタビューに持って行く道具は2つ。
「相手を照らすライト」とは、自分自身の独自の目線・視点のこと。
相手をどんな風に照らすかによって見え方は全く変わる。
「対話の扉を開く鍵」とは、純粋な興味・関心から生まれる疑問だ。
疑問を投げかけることで、深い対話の扉が開かれる。
独自のライトと鍵で対話を深め、見つけた魅力を伝えながら進む。
まさに旅をするように楽しいインタビューだ。
そしてインタビューから帰ってきたら、アウトプットを企画する。
「誰に」、「何を」、「何の目的で」伝えるのか?
さらに「アウトプットのクリスマスツリー」を使って、内容を構成する。
論文やレポートを書く時にも使える。便利なツリーだ。
このような授業を、途中で実践ワークをはさみながら行った。
学生さんにはペアになってプチインタビューをしてもらい、その内容をクリスマスツリー構造に落とし込んでもらった。
最後には4人1組になってグループ内で発表してもらったのだが、とてもキャッチーに主題を表現しているのが印象的だった。
尋ねてみると、こんな風にアウトプットを企画するのは初めてなんだとか。
「上手に言葉で表現するなぁ、器用だなぁ」と思った。
■コミュニケーションから生まれたコンテンツ
今回の授業でシェアさせてもらった内容は、私が独学したとか、自分で一から作り上げたとかではない。
いつもお仕事をさせて頂く際に、相手の方と向き合って対話を深め、魅力と出会い、それを表現するなかで、自然と培われたものだと思う。
皆さんとのコミュニケーションから得た知見を、こうして学生さんに伝えさせて頂いた。
これまで関わって下さった、たくさんの方に感謝せずにはいられない。
■主体性の活性化
授業が終わったあと、感想シートを読ませてもらった。
「自分が楽しもうという気持ちに変わった」
「自分らしいインタビューをして、自分にしかない視点でインタビューすることが大切と分かった」
こんな風に書いてくれた学生さんたちがいた。嬉しいなぁ♡
だって赤澤ゼミは、学生さんたちの主体性をとても大切にされているゼミだから。
そんな素敵なゼミで、ほんの少しでも彼らの主体性をくすぐりたい。
このまちで人の魅力と出会い、魅了され、影響を受けて変化したりしながら、豊かに過ごしてもらえたらいいなぁ。
そう言う私自身も、まちで人に出会い、こんな風に授業をさせて頂いたり、いろいろなお仕事に携わらせて頂いている。
人の魅力に魅せられながら、いつも主体性を育んでもらっているんだ…!